財産の分与は、基本には夫婦の話し合いで取り決めます。財産分与の割合は一定の基準が設けられているわけではありません。
分与の算定基準は、夫婦が共有財産形成にどれだけ貢献したか寄与度によって割合を決めていきます。
分年齢、婚姻年数、資産、職業、家事や育児その他個別的な事情などにより財産分与の割合を取り決めていきます。
専業主婦の場合、共働き夫婦の場合、夫婦で家業をしていた場合であっても原則50%とされています。
分共働きといっても、収入に大幅な差があるような場合は、そこから寄与度割合は変動します。共働き夫婦の場合は、家業に尽くした割合に応じて、寄与度の割合はそこから変動します。
今までは、夫が働き、妻が専業主婦の形態のご夫婦が多く、一般的に妻の貢献度は低いと考えられてきました。
よって、妻の財産分与の割合が30%~50%ということも多くありましたが、日本社会においても、諸外国同様に男女間の是正が活発に行われている中、このような考え方も改まる傾向にあり、専業主婦の場合、共働き夫婦の場合、夫婦で家業をしていた場合であっても原則50%と解されています。
もっとも、医師・経営者などの個人の特殊能力・個人の多大なる努力があって高額な資産が形成がされたと判断されるような場合は、財産分与割合が50%未満になることも往々にしてあります。